180517 ま~ゆ寺子屋

★「世界の自然と人々の暮らしPart5 ブラジル編」
30度近い暑い日にブラジルのお話をお聞きしました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ブラジルは遠かった>
羽田を出発し途中2回給油をして約24時間余かかってリオデジャネイロに到着。
<バグッサオーガニザーダ=組織された混沌>
リオの海岸には水と戯れている富裕層の人々がいる一方、山の斜面に張り付くように貧しい
人たちの小屋がびっしりと立ち並んでいる状況を見て貧富の格差にいっちゃさんは
カルチャーショックを受けたそうです。
~~~~~~~~~
さて、本論です。
はじめに南米の植生図から話が始まりました。
ブラジルと言えば熱帯雨林のアマゾンを思い浮かべますが、カーチンガという乾燥地帯、
リオデジャネイロ近辺の草原地(パンパス)があります。南米大陸は一度も海に沈んで
いないため土壌が貧しく木々も貧しいそうです。うっそうとした樹林帯を想像すると意外
でした。
ブラジルに行った目的は乾燥地域の砂漠化を止めるための調査をすることでした。

<熱帯雨林帯>
ポルトガルが植民地にする以前は海岸線まで熱帯雨林帯だった。入植者たちは熱帯雨林を
切り払って広大なサトウキビ畑にしました。石油が無いのでサトウキビからアルコールを
つくり車の燃料にするためです。原住民は農業をしないで狩猟採取で暮らしを立てていた
のですがサトウキビ畑で農業従事者として働くようになりました。

<アマゾン河>
写真には白い川と黒い川にくっきりと分かれて水が流れています。白い水は白い土壌の
表面が流れ込んでいるため。黒い川は腐食菌が溶け出して流域から流れ込んでくるためだ
そうです。
一つの川がこんなにくっきりと明確に分かれているのを初めて見ました。水の密度が異なる
ので交わらないのだそうです。
人々は川辺で洗濯したり、水浴びしたり、魚を取る漁師がいたり、川が暮らしにしっかり
根づいています。写真の子どもたちの表情もキラキラしていました。

<アマゾン・マナウスの市場>
写真には山積みになった”マンジョウカ”が写っています。現地の人たちの主食だそうです。
マンジョウカ=キャッサバで、サツマイモに似ていてタピオカの原料だそうです。
(にゃんこ先生が調べてくれました。)

<カーチンガ(乾燥地帯)>
平均気温が18度、年間降水量800m。四季が無く雨季と乾季に分かれます。牛を放牧して
いますが富裕層の大土地所有なので人々は牧夫として雇われています。
しかし、都市化が進行し食べ物がパンに変わってきて、パンを焼く燃料として木を切り
焼き畑にします。そのため植物が無くなり集中豪雨があると地表面の土壌が流されて
砂漠化がさらに進行するという悪循環になっています。

<カーチンガでの土壌改良実験>
そこでマメ科植物の落ち葉を入れると窒素肥料が増え植物の生育が良くなることを土に
混ぜた落ち葉の重さとトウモロコシの成長を調査して表にして理解してもらうのを試したが
農業時代が無かった現地の人に理解してもらうのは困難だったようです。土地が自分の所有
でないことも理由としてあります。

<エコシステムの不思議>
空気中には約74%の窒素がありますが人間も動物も一般の植物もこの窒素を利用できません。
土中の根粒バクテリアだけが利用できます。
植物の生育には窒素が必要です。マメ科の植物は根に根粒菌があるので空気中の窒素を
固定化することができます。動物も人間も一般の植物もマメ科植物と土中バクテリアの
お蔭で命をつないでいるわけです。
最近注目を集めている人の腸内細菌もその一つとのこと。

<ブラジル・セラード(草原地帯)>
首都ブラジリアは草原を開拓して建設した人工的都市です。
サンパウロには日本人がたくさん入植しました。
日本人が入植に成功するとユダヤ人が入植してきて金貸し業をするそうです。
~~~~~~~
ここからは人類と世界の話になりました。
①貧富の差がある ②軍隊を持っている ③貨幣を持っている
の3点が世界各国の共通項とのこと。
特に貨幣・通貨について勉強したくていっちゃさんはま~ゆに入会されました。
「のし袋」=お金を包むものは日本にあって他の国では売っていないものだそうです。
何故でしょうか?
日本には「お金」は不浄なものという思想があったのでは・・。
お金で物事を解決する人は尊敬されていなかったなどをお聞きすると、現在のモリ・カケ
問題を想起してしまいました。
『貨幣や通貨』については今後もっと深めたいテーマです。あらためて学ぶ機会を持ちたい
と思いました。

その後は、幸せ度とは? ものが豊かであることは本当に幸せと言えるのか? 核兵器の
発明は人類最大の汚点ではないか。科学の二面性や科学者のあり方などいろいろな意見交換
がなされました。

講師のいっちゃさん、お疲れ様でした。加除訂正をよろしくお願いします。
参加されたみなさんありがとうございました。

文:ケセラさん

カテゴリー: ま~ゆブログ パーマリンク