蚕都くらぶ・ま~ゆとは

ま~ゆの理念

私たちは、「お金」の多寡ではなく、地域の豊かな自然やそこに暮らす人びとが持っている知恵・技術・時間・人柄こそが地域の真の宝(財産)であると考えます。

それらを価値あるものとして互いに認め、「地域通貨ま~ゆ」を活用し、交換・交流することによって人びとの絆を深め、楽しく心地よく暮らせる持続可能な自立した地域と共に生きる仲間としての温かい人間関係をつくることを目的に2001年に設立しました。

会の名称は、上田市がかつて日本有数の蚕種(さんしゅ)、養蚕、製糸の産地として「蚕都(さんと)上田」と呼ばれていたことにちなみ、“ま~ゆ”は「繭」から付けました。

ま~ゆ発足の背景

経済効率と競争が優先される社会の中で、環境問題、経済問題などが様々な形で噴出し、未来への漠然とした不安が広がっています。私たちは、快適で便利なものを、より早くより多くと追い求め「お金こそ全て」という価値観に大きく縛られてきたように思います。その陰で見えなくなり価値を認められずに見捨てられてきたものがたくさんあります。

一番は、人びとのつながりが希薄になり問題を「お金」で解決しようとしてきたことではないでしょうか。しかし、これからの持続可能な暮らしを考えた時、このような生き方には限界があり、別の生き方を創り出す必要を感じていました。そのときに出会ったのが「地域通貨」でした。

地域通貨とは

(1)地域やグループ内で発行し、信頼に基づいて流通する「お金」や「モノ・コト交換の仕組」をいいます。

 (2)市場では成り立ちにくい価値も認め合い、暮らしやすい地域を自分たちで創るための道具の一つです。

 (3)目的・運営方法により使い方も多様で、紙幣方式、通帳方式、借用証書、電子マネーなどがあります。

蚕都くらぶ・ま~ゆでは、通帳方式を採用しています。各自が提供できる「モノ・コト」と希望する「モノ・コト」を地域通貨「ま~ゆ」で交換します。私たちはこれを「お助け」と呼んでいます。「ま~ゆ」は、「円」と違い、“ありがとう”の心を表現できます。

本会では、何よりも自主性、主体性を尊重しています。活動への参加は各自の自由な判断に任されています。また、互いにニックネームで呼び合うなど、社会的地位や肩書き、年齢、性別にとらわれないフラットな関係が作られて、これも魅力のひとつになっています。さらに、自分が何かしら人の役に立っているのを実感できるのは嬉しいものです。こうして「地域通貨ま~ゆ」を仲立ちにして人びとがつながりあい、支えあいの輪が広がっています。